雑魚寝とトマト

エッセイとか日記です

あぁ、情けない

今週のお題「冬の体調管理」

  

 本当の話に混じえて、嘘の小話をしていきたいと思います。ほんのちょっとお付き合いいただければ幸いです。

 

 この出だしはちょっとちょっと詐欺ですね。私はよくこれでキャッチに捕まります。皆さんも気をつけましょう!!

 

 では、よろしくお願い致します。

 

 

「トイレ君よ、お前はもう俺の大親友だな」

とか呟きながら、かれこれ私は便座数時間離れられずにいる。お腹に爆弾がいやがる。ぎゅうぎゅと上から横からと押してくる。なぜ下からは押してこないのだろうか。そうしたならば、私はこの場から逃げ出すことも出来るだろうに。

 ニュースではもっぱらインフルエンザが猛威を奮っていますと、私の周りでは誰もなっていないので大袈裟だなと思いながら聞いていた。流行りものに目がない私なのだから、風邪っぽいなと今朝感じたときには、ついに来たなと身構えたのは当然のことである。

 しかし、なぜこうなったのだろか?熱は37.1と低空飛行を貫き、少し頭がぼーっとするくらいだった。が、悲劇はいつも唐突だ。

 なんか腹が痛いなと思い、トイレにゆらゆらとはいってしまったが最後、今に至る。

 とにかく痛い。しかも鈍い痛みなのだ、これには日頃から天井ぶつけたりするのような鈍臭い男である私。関わる全ての者に鈍臭い男だと思わせる私。大抵の天井にヘディングをカマスときのような炸裂的な痛みには強い私だが、この痛みは違う。この痛みは鈍いのだ。炸裂するような早さには強い私だが、鈍さには弱い。

 ようやく、大親友から離れることが出来た私だが薬がないのだ。それでも何かないかと探し回ったら、一人暮らしをはじめる際に母が詰めてくれた透明な箱を見つけた。

 そこにあったのだ。私が欲してやまないものが。

 遠く離れていてもなお、私の体調は母に管理された。私は悔しかった。嬉しいが、悔しいのだ。親から離れるために、家を出たはずなのにこのザマだ。独り立ちが聞いて呆れる。

「体調管理くらい、自身でできるようになれ私。 いつか、親に追いつける日が来るのだろう」

 私はそう思いながらも、薬を服用した。

 

 

手洗い、うがいする。これが私の決心で体調管理でする